箕面大滝

山レポート

箕面大滝を巡る、箕面山ハイキングコースのご紹介|アクセス情報や温泉情報も

 今年の夏は暑かった。統計を取り始めた1898年以降で最も気温が高かったというから、相当なものだろう。

 9月になっても10月になっても、暦の上ではとっくに秋なのに、ちっとも気温が下がらない。11月をいく日か過ぎ、冬の足音が聞こえはじめて、ようやく秋らしい気候となった。

 昼夜の寒暖差が大きくなれば山の木々が色づき始める。大阪の紅葉の名所といえば箕面山だ。

 箕面山は大阪府の北部に位置し、大阪市内から電車で30分ほどと、アクセスの良さが魅力である。それでいて『日本三大昆虫宝庫』と称されるほどの、豊かな生態系を有するのだ。

 箕面山で一番の景勝地『箕面大滝』は、日本の滝百選にも選ばれる名爆として知られ、錦秋の季節には滝と紅葉の織りなす景観を楽しもうと、各地から観光客が訪れる。
 
 紅葉の見頃にはまだまだ早いが、爽やかな秋晴の中、箕面山ハイキングに出かけてきた。

箕面山ハイキングコース概要

  • 歩行距離:約7.5km
  • 歩行時間:3〜4時間
  • 難易度:初心者・ファミリー向け
  • 台風被害による通行止め区間あり!

 国定公園に指定されているだけあり、コースは非常に歩きやすい。道標や地図も設置されているので、初めての人でも安心して歩けるだろう。とはいえ、地図は必ず持参したい。ハイキングマップはみのお山なみネットから入手できるので、ダウンロードしておこう。

 箕面山周辺は台風被害により、現在も通行止めの区間がある。こちらもみのお山なみネットで確認しておきたい。

箕面山ハイキングコースを歩く

阪急箕面駅

 阪急箕面駅の改札を出ると、目の前には土産屋が立ち並び、左手にはバスターミナルが広がっている。古くから愛される観光名所、といった雰囲気が漂っていた。

 平日にもかかわらず、何組もの観光グループがパンフレットを片手に談笑している。私も広場で準備を整え、箕面大滝を目指して歩き始めた。

 箕面大滝へのアクセスは、駅のすぐ北側から続く『滝道』が最も有名で、人気がある。約2.8kmの滝道を往復するだけでも十分に楽しめるのだが、滝の周辺を縦横に走るハイキング道を利用しない手はない。

 箕面山は箕面国定公園に指定されており、低山ハイキングにうってつけの山なのだ。滝道を駅から10分ほど歩き、聖天橋を渡って入山した。

箕面山
ケルンだろうか、お地蔵様だろうか、見ただけでは判断がつかなかった。

 箕面山は国定公園だけあって、道はよく整備されている。分岐には道標が立てられ、ポイントごとに詳細な地図も設置されていた。初めて訪れる人でも道迷いの心配はほとんどないだろう。このように、気軽に歩けるハイキングコースながら、その見晴らしは良好である。

箕面山
標高約250m、聖天展望台からの眺め。

 ゆるやかな尾根を登りつめ、聖天展望台に到着した。標高はたかだか250m程度だが、展望台からは北摂の街並みを見渡せる。そこには市役所に展示されているミミチュア模型のような風景が広がっていた。澄んだ秋の空気もあいまって、なかなかの好展望である。

 箕面山にはこのような展望台が数カ所に設けられており、展望台巡りも面白いだろう。ゆっくりと眺望を楽しんだ後、次なるチェックポイント『こもれび展望所』に向かった。

箕面山

 ここからは車道を歩くことになる。観光地の低山ではよくあることだが、舗装路を歩いていると気分が損なわれてしまう。早くハイキング道に入りたくて足を早めたが、思わぬアクシデントに見舞われた。

 こもれび展望台へのハイキング道が、通行止めになっている。

箕面山

 実は、箕面山は2018年の台風により大きな被害を受けていた。関西国際空港の連絡橋が寸断された台風といえば、記憶に新しいことだろう。

 台風の影響で、箕面駅と箕面大滝を結ぶ滝道も、約1年のあいだ封鎖されていた。こもれび展望所周辺は、いまだに風倒木の処理作業が続いているのだ。

 事前のリサーチ不足を悔やんでも仕方ない。元来た道を戻ろうとしたところ、後ろから声をかけられた。

「この先、通行止めですか!?」
「そのようです……。戻るしかなさそうですね」

 声をかけてきたのは60歳ぐらいの小柄なおじさんだった。話を聞くと、私と同じコースを歩いてきたらしい。グレーのトレッキングパンツにカーキのロングTシャツ姿のおじさんからは、いかにも山好き、そして山を好きな人が好き、という印象を受けた。

「(2018年の)台風の後はじめて来たからねぇ……。通行止になっとるとは。ところで滝まで行くの? だったらこの道を抜けるといいで」

 おじさんは過去に何度も箕面山を歩いているらしく、別のルートをにこやかに教えてくれた。私の地形図には表記されていない道だが、道標も滝へ続く道だと示している。これなら大丈夫だろう。

「ありがとうございます。助かりました!」

 お礼を伝えて歩きだす私を、おじさんは笑顔で見送ってくれた。

 教わった道を歩くこと約1時間。観光客にまざり、川のせせらぎを聞ききながら歩いていくと、視界の先に滝を捉えた。

箕面山

 箕面公園公式サイトによると、流れ落ちる滝の姿が農具の”箕”に似ていることから箕面大滝と呼ばれるようになり、地名の由来もここにあるという。

 紅葉の箕面大滝にはまだ時期が早いが、その美しさに変わりはない。

 四季を通してさまざまな表情を見せてくれ、訪れる人の感嘆を誘う。壮大な滝に目を奪われ、川音を聞きながら、しばしのんびりと過ごした。

 命の洗濯といえば大げさかもしれないが、一日を自然の中で過ごし、滝に癒され、晴々とした気持ちに包まれた。残りは滝道を駅まで下ってゆくのみ。

箕面山

 おっと、道沿いには土産屋が軒を連ねており、忘れてはならないものがある。箕面名物、『もみじの天ぷら』だ。

もみじの天ぷら

 土産屋の軒先で揚げられた、できたての天ぷらを一袋買う。それをほおばりながら駅まで歩く。これこそが、箕面ハイキングの正しい締めくくり方であるのだ。

箕面山ハイキングの持ち物・服装

コース上に危険箇所や難所はないため、特別な道具は必要ない。歩きやすい靴と動きやすい服装で十分だが、最低限、以下のものを用意しておこう。

箕面山は最高地点でも530mの低山だが、やはり都市部より気温が低く、風が吹けば体感温度も下がる。夏場でも一枚羽織れるものを用意しておきたい。

  • スマートフォン
  • モバイルバッテリー
  • 地図・コンパス
  • 雨具
  • 季節に応じた防寒着
  • 水筒
  • 昼食・行動食
  • タオル

箕面山へのアクセス情報

  • JR大阪駅→(徒歩5分)阪急大阪梅田駅→(阪急宝塚本線・宝塚行き 16分)石橋駅→(阪急箕面線 6分)→阪急箕面駅
  • 所要時間:30分
  • 運賃:片道270円

箕面山お立ち寄りスポット:箕面温泉スパーガーデン

ハイキング後の温泉は『大江戸温泉物語 箕面箕面温泉スパーガーデン』がおすすめ。阪急箕面駅から徒歩5分の好立地。汗を流してさっぱりしよう。

  • 営業時間:通常日 10:00~23:45 (最終入場22:45)
  • 入館料:大人/平日・1,580円 土日祝・1,980円 小学生/980円

※掲載している情報は、2019年11月時点のものです。

Takashi

元靴メーカー勤務の職人、現在はWEBライターとしてアウトドア系メディアで執筆しています。靴業界での10年以上の経験、趣味のアウトドア経験を活かして書きます。大阪府山岳連盟「青雲会」所属・読図ナヴィゲーションスキル検定「シルバーレベル」・2018年「狩猟免許」取得・ランサーズ「認定ランサー」・フルマラソンベスト3時間29分。

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