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スマホを辞めて、デジタルガジェットと情報の渦からの脱出に成功した・1

2020年12月8日

 36歳になったのを機に、24時間・常時接続を辞めた。

 そう、スマートフォンを辞めたのだ。

 正確にはフィーチャーフォン、いわゆるガラケーをメインの携帯電話に据え、スマートフォンをサブに追いやった。そのサブさえ必要なくなれば完全に手放すつもりだ。

 なぜだか分からないけど僕は「勝った!」と声を大に叫びたい。そして、晴々とした心地でこのブログを書いている。

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便利さの代償に失うもの

 コロナ禍により日本がデジタル後進国であることが露呈し、菅内閣が政策の柱にデジタル化推進を掲げ、教科書のデジタル化も議論されている。

 国がデジタル化を推進し、僕と同じデジタルネイティブ世代(学生時代にインターネットがある生活環境に育った世代)の友人にスマホや辞めるなんて話したら「それは自殺行為だ!」と言われかねない昨今において、なぜ僕はスマートフォンを辞めたのか。

 それはスマートフォンが提供する”ちょっとした”便利さや魅力的なコンテンツより、代償として失うものが大きすぎると判断したからである。

 その失うものとは何か。集中力と時間である。

限られた集中力と時間

 買い物でレジに並ぶ間の待ち時間。友人との会食でちょっと席をはずしたとき。デスクの上に置いたスマートフォンの通知がキラリと光ったとき。

 いったい1日に何回スマートフォンの画面を見ているのだろう。通知が光ると「なにか重要なメッセージかもしれない」と気になって、目の前のことに集中できない。

 集中できないならいっそ休憩しようとスマートフォンを手に取ったが最後だ。休憩中だからとAmazonプライムビデオで海外ドラマを際限なく見始める。30分の休憩だったはずなのに。あげくの果てには歩行中にもスクリーンが気になって気になって……。

 街を見渡せば僕も含めてみんなスマートフォンの画面にくぎ付けだ。

 MMD研究所(モバイルマーケティングデータ研究所)が2019年12月26~27日の期間に実施したスマートフォンの利用時間の調査によると、スマートフォンの1日の利用時間でもっとも多かったのは「2時間以上3時間未満」だった。

 性年代別では、例えば男性の10代でスマホの利用時間が最も多かったのは「3時間以上4時間未満」であり、「10時間以上」と回答した年代が最も多かったのは10代の女性だった。

 そのスマートフォンの利用時間の大半はSNSやメッセージアプリに充てられている。

 例えばフェイスブックユーザーは平均1日30分をフィードを眺めたり、デジタルな親指を集めたりすることにかけている。仮にこの利用頻度を20歳から80歳まで続けた結果、人生の5年間をSNSに費やし、そのうちの3年間をフェイスブックに充てることになる。(参考:スマホ脳 アンデシュ・ハンセン著)

 僕はデジタル製品が大好きだから、スマートフォンが日本に上陸したときに飛びついた。こんなに素晴らしい道具はない! そう信じてこの10年間、それこそ――自分でそうしようと思ったわけではないのに――寝る間を惜しんでスクリーンを凝視してきた。

 その結果、翌日の集中力が落ちた。それに、いま僕はひとりで仕事をしているから、そうしようと思えばYouTubeをだらだらと見続けることだってできる。いつの間にか3時間が経過し、後悔することが分かっていてもだ。

 僕は無意識のうちに、最新デジタル製品とインフォデミック(ネットで噂やデマも含めて大量の情報が氾濫し、現実社会に影響を及ぼす現象のこと)でグルグル回るメリーゴウラウンドの上で、あやうく魂を抜き取られそうになっていた。そこから命からがらに飛び降りたのである。(参考:スマホ脳 アンデシュ・ハンセン著 第3章 デジタルのメリーゴウラウンドにグルグル回されてしまうのは簡単だ)

 僕の平凡で限られた処理能力の一部”集中力”を、スマートフォンになんかもう使いたくない。それに人生100年時代と銘打ったところで、たかだか100年の人生である。

 僕の叔父のひとりは62歳でこの世を去った。お茶の間を沸かせた志村けんが70歳で急逝しことは記憶に新しい。もし僕の寿命が70歳だとしたら、すでに半分の時間しか残されていないのである。

 大切な知能と時間をスマートフォンの画面に費やせるほど暇じゃないのは、僕だけではないはずだ。

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その情報は本当に必要か

 僕の仕事はWEBライターだ。いわゆるネットメディアから依頼をいただき、記事の中身を作るのが僕の仕事である。その仕事をやる上で気がついたことがある。

 WEB上で本当に価値のある情報は少ない。それに検索結果の上位に表示されるからといってそれが正しい情報とは限らない、ということ僕はネットメディアの中の人だから断言できる。

 ちょっと調べ物をしようと思って、あるいは手持ち無沙汰を埋めようとして、サファリやグーグルクロームを立ち上げる。「〇〇 おすすめ」などと検索すると、検索結果にはまとめサイトがずらりと表示される。その内容をチラッと閲覧しただけでその物事について知った気になる。これは大変危険なことなのだ。

厳選した情報収集ツール

 SNSでは友人に加え、自分と主義主張が合う人と接続(つながるではなく、あえて接続と言おう)しがちだ。自分好みの偏った情報だけを取り続け、疑うことなく盲信した結果「選挙は奪われた!」という根拠のない陰謀論を信じてやまない人々が出来上がるのである。

 仕事上、多種多様のネットツールを使う僕だが、日頃の情報収集に使うツールやサイトは厳選している。この中で、PAPERSKYとanaguma文庫は僕好みの読み物サイトだ。

 以前、ツイッターを活用した効率のよい情報収集を考え、実践したことがある。でも挫折してしまった。

 SNSは僕が取りたい情報にうまく偽装させて広告を混ぜてくる。不毛な言い争いが視界に入る。それらはノイズでしかなかったし、早ければ数分で入れ替わるツイッターのトレンドに、大した意義を見い出せなかった。

 だいたい、冷静に考えてみてほしい。誰がどこで何をし、何を食べたかなんて情報を、本当に常に得たいだろうか。

 「うん、知りたい」だって? それは本当に? 

 続く。

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Takashi

元靴メーカー勤務の職人、現在はWEBライターとしてアウトドア系メディアで執筆しています。靴業界での10年以上の経験、趣味のアウトドア経験を活かして書きます。大阪府山岳連盟「青雲会」所属・読図ナヴィゲーションスキル検定「シルバーレベル」・2018年「狩猟免許」取得・ランサーズ「認定ランサー」・フルマラソンベスト3時間29分。

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