エコストアの食器洗剤と歯磨き粉を購入し、サスティナブルな企業に投票した

エコストア 洗剤 歯磨き粉

 持続可能な循環型社会、脱炭素社会の実現に向けて、世界が動きだした。

 その潮流に乗り遅れず、「自分も何かできることを取り組みたい」と考える人も少なくないのではないだろうか。

 問題は、解決すべき課題があまりにも大きすぎて、何をどうすればいいのかが分からないことだ。

 そこでご提案したい。

 持続可能な社会へ挑戦する企業へ“投票”してみてはどうだろう。その投票とは、企業のサービスや商品を選ぶことに他ならない。

 今回は有力な投票先として、ニュージーランド発のエコブランド「エコストア」の商品を購入したので、ご紹介したい。

目次

エコストアとは

 エコストアは各種洗剤やシャンプー、スキンケア商品などを扱うホームケアメーカーだ。1993年にニュージーランドで創業し、2016年に日本に上陸した。以来、都内を中心に兵庫県宝塚市など16カ所で一部商品を量り売りする。その販売額は毎年増加し、容器持参も広がりつつあり、量り売り商品のラインアップも今後さらに追加予定だという。

 ニュージーランドの権威ある市場調査機関「Colmar Brunton」による調査で、「サステナブルNo.1ブランド」の称号を5年連続で獲得した、今注目を集めるエコブランドだ。

エコストアの、具体的に何が“エコ”なのか

無駄なパッケージを減らせる量り売り

 エコストアでは、リフィルステーション(量り売り)実施店舗に容器を持参すると、一部の商品を必要な分だけ購入できる。かつての日本でも一般的だった量り売りを利用することで、ごみ、とくに商品パッケージに多く使われる容器包装プラスチックごみの減量に貢献できるのだ。

 プラスチック循環利用協会によると、国内のプラごみ発生量は、2018年で891万トンだった。その内、リサイクルで有効利用された廃プラは84%、750万トンだとされているが、実はリサイクルの50%以上が「サーマルリサイクル」であり、これは廃プラを焼却した熱を回収しているだけにすぎず、僕らが思い描くリサイクルとはほど遠い。

 環境省の調査によると、一般廃棄物の容器包装の占める割合は約55%に上り、回収の軌道に乗らずに流出したプラスチックが深刻な海洋汚染を招いていることは広く知られるところだ。

 量り売りにより、不要なパッケージを減らせる。その結果、プラスチックごみによる海洋汚染にわずかでも貢献できるのだ。

生分解するバイオプラスチック製の容器

購入したのは無香料の食器洗い洗剤だ。パッケージは100%リサイクル可能、廃棄しても生分解される。

 とはいえ、エコストアの量り売り実施店舗はまだまだ少なく、当然ながら店舗に足を運ばなければ利用できない。近隣に店舗がなく、ネット通販で購入した容器はごみになってしまうのだろうか——。

 仮に廃棄されても、エコストアの容器はサトウキビを原料にした「バイオプラスチック製」だ。生分解される。

 バイオプラスチックとは、植物や動物など生物に由来する再生可能な有機性資源(バイオマス)を主原料とするプラスチックのことで、微生物により二酸化炭素と水に分解される性質を持つ。焼却しても環境中の二酸化炭素の増減に影響を与えない、カーボンニュートラルの性質を有することが特徴だ。

 石油由来の、従来のプラスチックの問題点は、自然界に流出すると半永久的に分解されず、流出の過程でマイクロプラスチック(直径5mm未満の微細なプラスチック)へと粉砕され、こうなると回収できず、生態系に影響を及ぼすことだ。化石燃料の使用量でいえば、石油の年間消費量の4%がプラスチックの原料として、さらに4%がプラスチックの製造工程のエネルギー源として消費されている。

 だからこそ不要なプラスチック容器を削減し、できるなら量り売りを利用し、容器の再利用に努めたいのだが、それがかなわない場合もエコストアの容器は自然界で分解され、カーボンニュートラルであり、環境に優しい容器だといえるのだ。

自然由来の成分のみで作られた中身

エコストア 歯磨き粉
同じくエコストアの歯磨き粉。ホームケア用品は肌に触れるもだから、食べ物と同じく自然由来かつ安全であってほしい。

 エコストアの製品は中身も自然由来の成分のみで作られる。例えば洗剤はヤシの実やココナッツ由来の界面活性剤を利用しており、環境を汚染することがない。

 しかもエコストア・ジャパンによると、自然由来のホームケア用品は環境のみならず人にとっても良好であるという。

 エコストアの創設以来、当社製品を使用してから湿疹が消えた、喘息が改善した、掃除中にくしゃみが出なくなった、あるいは吹き出物が消えたという報告が、何千人ものお客様から寄せられています。

引用:エコストア・ジャパン

 ちなみに我が家では、洗剤を使わずに食器を洗える「びわこふきん」を利用している。だから洗剤の出番はほとんどない。たまに頑固な汚れを落とすのに使う程度だ。

 それでも、洗剤に含まれる化学物質やパッケージのことを考えると、どうせ買うなら人にも環境にも配慮の行き届いた製品がよかった。ならばエコストアを選ばない理由がないのだ。

商品選びは企業への投票、意思表示

 企業の環境や社会への取り組みを応援する方法として、個人向け「ESG投資」が人気を集めている。

 これは環境(environment)、社会(social)、企業統治(governance)に配慮している企業を重視・選別して行う投資のことだ。

 だが財務諸表では見えない部分を判断したり、ESG投資商品の目論見書を熟読したりと、投資経験のない人にとっては少しハードルが高いといえる。

 ならば、「持続可能な社会に向けて取り組む企業の商品やサービスを選ぶ」ならどうだろう。これなら誰にでもできる。

 消費者の意思を、購入という名の投票で示すのだ。

 選挙に勝つには、企業は有権者が恩恵を受ける施策を打ち出さなければならない。個人で世界を変えるのは並大抵のことではないが、消費者の選択により、影響力の大きい企業が変われば、世界を変えられるかもしれない。

 持続可能な社会への取り組みを怠る企業は、今後ますます世界から取り残されていくことになるのだろう。環境への配慮に欠く、あるいは製造から消費者の手に届くまでに人権侵害の恐れがある——。

 このような企業に投票したいとは、少なくとも僕は思わない。エコストアのような企業が増え、広く認知されることを願う。

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