ORIGAMI ドリッパー

ORIGAMIドリッパー|お洒落で機能美あふれる意匠と、その使い方

 コロナ禍に喘ぐこの一年。

 おうち時間の楽しみとして、本格コーヒーを嗜む人も増えたのではないだろうか。

 手軽なインスタントコーヒーもいい。しかしせっかく時間があるのだから、ひと手間かけた、カフェのような美味しいコーヒーを味わいたい——。

 そんな願いを、折り紙のような陶器のドリッパー「ORIGAMIドリッパー」が叶えてくれる。

目次

ORIGAMIドリッパーとは

ORIGAMI ドリッパー

 岐阜県美濃地方といえば、「美濃焼」に代表される陶磁器生産の一大拠点として有名だ。コーヒー器具ブランド「ORIGAMI」は、その日本有数の陶磁器の産地で誕生した。ドリッパーやマグカップなど、一般ユーザーからプロフェッショナル用途のコーヒー器具を手がけている。

ORIGAMI ドリッパー

 見てほしい、このORIGAMIドリッパーの佇まいを——。

 薄い陶器でかたどられた特徴的な20個のリブが、色とりどりの折り紙を連想させる。円すい形の頂点には大きな穴がひとつ。このシンプルながら繊細な造形は、土選びから成形、焼成、仕上げと、手作業で生産されているという。

 しかも大きなリブは、決してデザインのアクセントのためだけに採用されたのではない。ドリッパーとペーパーの間に空間を作り、コーヒー粉の蒸らしを妨げず、お湯の抜けをスムーズにするという機能美あふれた意匠であるのだ。

美味しいペーパードリップコーヒーのポイント「蒸らし」

 一見簡単なようで、実はとっても奥が深いペーパードリップのコツは「蒸らし」にある。ORIGAMIドリッパーの優れた意匠が、効果的にコーヒー粉を蒸らし、美味しいコーヒーを味あわせてくれるのだ。

 ドリッパーにコーヒー粉をセットし、お湯を注ぐ第1投目。コーヒー粉を湿らす程度に、お湯をそっと、置くように注ぐ。そして30秒ほど蒸らすことが肝要である。

ORIGAMI ドリッパー
1投目、お湯をそっと注ぐとコーヒー粉が膨らみ、ガスが抜けていくのが分かる。

 蒸らすことでコーヒー粉に含まれるガスが抜け、お湯がよくなじみ、コーヒー成分をしっかりと抽出できるからだ。蒸らしを行わないと、コーヒー成分が抽出されていない“ただのお湯”がフィルターを通過することになり、結果、物足りないコーヒーができあがってしまう。

 ちなみに新鮮な豆ほどガスが抜け、粉がよく膨らむ。大きなリブがドリッパーとペーパーの間に空間を作り、コーヒー粉の膨張を邪魔しない。さらにお湯抜けがよくなることで雑味を抑え、うま味成分をしっかりと抽出できる。これが、ORIGAMI ドリッパーが単なる“お洒落ドリッパー”ではなく、プロにも愛用される理由であるのだ。

台形ドリッパーと円すい形ドリッパー、何が違う?

 コーヒードリッパーには多彩な種類がある。大きく分けると「台形ドリッパー」と「円すい形ドリッパー」に分類されるだろう。これはただ外観の違いだけではなく、使い方やコーヒーの味を左右する大きな違いがある。

 台形ドリッパーの代表は、ペーパードリップシステムを開発したドイツのメリタ式と、独自の3つ穴構造ドリッパーを開発した、日本のカリタ式がある。

 メリタ式はドリッパーの底に小さな穴がひとつ、カリタ式は3つ備えられている。とくにひとつ穴のメリタ式はコーヒーの抽出スピードが計算されており、お湯の注ぎ方に抽出時間が左右されず、常に安定した味わいのコーヒーを入れられる。

ORIGAMI ドリッパー
ORIGAMIドリッパーは、同じ円すい形の「ハリオ式」に近い。

 一方、円すい形のドリッパーは、サードウェーブコーヒーの潮流や、バリスタ世界チャンピオンの愛用もあって、世界で愛されるハリオ式「V60」が有名だ。メリタ式、カリタ式と異なり、円すい形の頂点に、大きな穴がひとつ設けられている。

 大きなひとつ穴のおかげで、お湯の注ぎ方により自由自在にコーヒーの味わいをコントロールできる。糸のようにゆっくりと注ぐと苦みが増し、コーヒー粉がドリッパー内で踊るほど勢いよく注ぐと、酸味の効いたさっぱりとしたコーヒーを入れられる。ORIGAMIドリッパーは同じ円すい形であるハリオ式に近い。

 台形ドリッパーは抽出時間を一定に保ちやすいことから、初心者にもおすすめと言えるだろう。円すい形ドリッパーは味を自在にコントロールできる——言い換えれば、味が安定しづらいということ。その意味では熟練を要する、中・上級者向けドリッパーと言える。

 とはいうものの、初心者が使ったって一向にかまわない。

 コーヒーは嗜好品であるから、一定の基準こそあるが万人のための正解はない。ORIGAMIドリッパーは味を一定に保つのが難しいが、それが面白さでもあるのだ。

 もし失敗して濃くなり過ぎたら、お湯を足せばいい。

 それぐらい気軽に、あれこれ試しながら自分だけの味わいを追求する楽しさが、ORIGAMIドリッパーには込められている。それに、ORIGAMIドリッパーがキッチンの片隅に飾られているだけで、ただそれだけでワクワクするじゃないか。

ORIGAMIドリッパーのレシピ、基本の使い方

 基本的には形状の近い、ハリオV60の基本レシピを引用すればいい。

  1. ペーパーフィルターをセットし、杯数分のコーヒー粉(中細挽き)を入れる。1杯120mlあたり、コーヒー粉10〜20gが目安。
  2. 沸騰したお湯を火からおろし、お湯が静まるのを待つ。
  3. コーヒー粉の中心から粉全体が湿る程度に、お湯をゆっくりと注ぎ、30秒蒸らす。
  4. 中心よりうず巻き状にお湯を注ぐ。抽出時間は杯数にかかわらず3分以内とする。
ORIGAMI ドリッパー
コーヒー粉をセットしたら、平らに整えよう。
ORIGAMI ドリッパー
1投目を注ぎ、30秒蒸らす。
ORIGAMI ドリッパー
中心にお湯を注ぎ、3分以内に抽出を終える。

 レシピに関しては、僕が解説するよりプロの動画がいいだろう。ここではドトールコーヒーの「おいしいコーヒーの淹れ方 ハリオ編」をご紹介したい。

 今ではすっかり缶コーヒーを買わなくなってしまった。

 なぜって、挽き立てのコーヒー豆から自分で入れるコーヒーのうまさを知ってしまったからだ。

 実はORIGAMI ドリッパーは僕のじゃなく妻の愛用品なのだが、このドリッパーのおかげでコーヒーの面白さに出会ったといってもいい。味を自由にコントロールできる機能美あふれる意匠に、手元に置いておきたくなる美しいデザイン。これだけでも買わない理由はないだろう。

 2021年6月現在、品薄状態が続いているが、見つけた人はぜひ手に入れてほしい。

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