エバニュー  チタンアルコールストーブ

道具

エバニューチタンアルコールストーブの実力とは|アルコールストーブを使いこなすポイント

2020年2月28日

 登山ではどのようなバーナーを使っているだろう。

 山飯は登山の楽しみであり、山飯を目的に出かける人も少なくない。野外での調理は現在主流のガスバーナーが便利で、私もジェットボイルを愛用している。

 だが、「お湯を沸かしたい」だけならガスバーナーはオーバースペックかもしれない。より軽くシンプルなアルコールストーブを使ってみてはいかがだろうか。

 ここでは、エバニューのチタンアルコールストーブをご紹介する。

目次

エバニューチタンアルコールストーブの概要

エバニュー  チタンアルコールストーブ
エバニューチタンアルコールストーブと、同じくチタンマグポット500。

 エバニューは1923(大正12)年に創業した日本のアウトドアメーカーだ。アイゼンやトレッキングポールの製造を手がけるほか、日本一の軽さを誇る『ウルトラライトコッヘル』を製造している。

 そのコッヘルは日本屈指の金属加工の街・新潟県燕市で製造されており、熟練の職人による手作業で仕上げられている。

 チタンアルコールストーブは、エバニューが開発した超軽量アルコールストーブだ。わずか34gの質量の中に、魅力と機能美が詰め込まれている。

  • 商品名:EBY254
  • サイズ:外径7.1(内径3.9)×高さ4.2cm
  • 素材:チタニウム
  • 質量:34g
  • 燃料容量:70ml
  • 燃料アルコール専用

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チタンアルコールストーブの特徴と魅力

 チタンアルコールストーブの特徴と魅力は、軽く、燃料入手が簡単で、意外と高火力で、壊れないことだ。

軽くてコンパクト

エバニュー  チタンアルコールストーブ
エバニュー チタンマグポット500の中に、燃料以外のものを全て収納できる。

 チタンアルコールストーブの利点は軽くコンパクトなことである。装備を少しでも軽くしたい人におすすめのバーナーだ。

エバニュー  チタンアルコールストーブ

 湯沸かしに必要なストーブ本体、クッカー、ゴトク、風防、防水マッチ、燃料125mlを合わせた重量は274g。

ジェットボイル

 対して、ジェットボイルミニモ+ほぼ新品のガス缶の重量は664g。 

 もちろん、この重量で沸かせるお湯の量はジェットボイルがはるかに多い。アルコールストーブは燃料125mlで約1.6Lのお湯を沸かせるのに対して、ジェットボイルは新品のガス缶で12Lのお湯を沸かせる。

 考えてほしいのは、日帰り山行で12Lのお湯を沸かす必要があるかどうかだ。

 ジェットボイルの場合、たった一度の湯沸かしのために約600gを背負わなければならない。場合によっては予備のガス缶も必要だろう。

 チタンアルコールストーブは燃料の量を調整すれば、さらに軽量化できる。本体の軽さに加え、余分な燃料を持つ必要がない。これがアルコールストーブのメリットだ。

燃料の入手が簡単

燃料用アルコール

 アルコールストーブの燃料『燃料用アルコール』は薬局で簡単に手に入る。この燃料の入手のしやすさも魅力のひとつだ。

 ガスバーナーの主流であるOD缶は、基本的にアウトドア用品店でなければ手に入らない。さらに、飛行機で遠征する場合は手荷物にも預け荷物にもガス缶を持ち込めず、現地で調達する必要がある。

 私が訪れた屋久島のように、アウトドアのメッカでは専門店が充実しており、ガス缶の入手には困らなかった。だが、マイナーな場所を訪れる場合はどこでもガス缶が手に入るとは限らないのだ。

 燃料用のアルコールは薬局で入手でき、500mlあたりおおよそ350円から手に入る。リッター単位でまとめ買いすればさらにコストを抑えられる。

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ガス缶の処理問題がない

ジェットボイル

 さらに、ガスバーナーと違って『中途半端に残ったガス缶』の処理に悩まされることがない。

 ガスバーナーにはガス缶の処理問題がつきまとう。ガス缶は残量が分かりにくく、予備の燃料を持つことも珍しくない。使い切ったガス缶はゴミとなり、下山するまでの重りになる。

 屋久島のトレッキングでは、帰りの飛行機にガス缶を持ち込めないから、数回使っただけのガス缶をアウトドアショップに引き取ってもらった。

 アルコールストーブは、その都度必要な燃料だけを用意できるから、このような問題とは無縁であるのだ。

壊れようのないシンプルで精巧な作り

エバニュー  チタンアルコールストーブ

 アルコールストーブには可動部分がなく、壊れようがない。ガソリンストーブのような分解メンテナンスも必要ないし、ガスバーナーのように着火装置が不具合を起こすこともないのだ。

 さらに、チタンアルコールストーブに刻まれた刻印を見れば、仕事の丁寧さが分かるというもの。ガタつきなどあるはずもなく、精巧に作られた本体が放つのは”徹底された機能美”というオーラだ。

意外と高火力

 チタンアルコールストーブは——アルコールストーブとしては——高火力で、400mlのお湯を約5分で沸騰できる。もちろん風や気温に左右されるが、なかなか優秀な性能ではないだろうか。

 以前のアルコールストーブは”非常用ストーブ”という扱いだった。その理由は火力の弱さにある。だが、チタンアルコールストーブは正しく使えばフリーズドライやスープのお湯を沸かすぐらい朝めし前なのだ。

 500mlを2分30秒で沸かすジェットボイルにはかなわないが、ソロの日帰り山行用としては十分な性能である。

チタンアルコールストーブの具体的な使い方

 チタンアルコールストーブは、ガスバーナーのようにボタンひとつで使えるわけではない。ちょっとしたコツを覚えることで、チタンアルコールストーブの性能をフルに生かせるようになる。

燃料を計算しよう

エバニュー  チタンアルコールストーブ

 アルコールストーブは、燃料用アルコールに火をつけ、気化したアルコールを燃焼させるシンプルなストーブだ。その使いこなしには燃料の計算が欠かせない。

  • 400mlを沸かすのに30mlの燃料が必要

 これを基本に、沸かしたいお湯に必要な燃料を本体に投入する。チタンアルコールストーブの内側には、30mlと60mlのメモリが刻まれている。これを目安にするといいだろう。

エバニュー  アルコールストーブ
400mlのお湯を沸かすため、30mlの燃料を投入した。

 本体に30mlの燃料を投入し、着火してから400mlの水を入れたクッカーを載せる。燃料が尽きて消火するころには、400mlのお湯が沸いている。

トランギア フェールボトル

 ここでせひ用意したいのが、トランギアのフェールボトルだ。アルコール燃料用のボトルはさまざまあるが、トランギアの製品は注ぎ口が秀逸で、アルコールストーブに特化した作りになっている。

 アルコールストーブは燃料をこぼすと厄介だが、これなら心配ないだろう。ねらった容量の分だけ、正確に燃料を注げるのだ。

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風をさえぎる風防とゴトクが必須

エバニュー  チタンアルコールストーブ

 アルコールストーブは風に弱いため、風をさえぎる風防が欠かせない。また、クッカーを載せるためのゴトクが必要だ。私は以下の製品を使っている。

  • エバニュー Ti フーボー
  • エバニュー チタンゴトク TriveTi
エバニュー  チタンアルコールストーブ

 どちらもチタンアルコールストーブに合わせて設計されており、燃焼効率、使い心地は抜群だ。チタンアルコールストーブと合わせて用意しておきたい。

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着火には防水マッチが便利

エバニュー  チタンアルコールストーブ

 アルコールストーブはその構造上、普通のライターでは着火しづらい。そこでおすすめなのが防水マッチである。

エバニュー  チタンアルコールストーブ

 防水マッチはぬれても乾かせば使える。構造がシンプルでライターのように燃料切れや故障もない。山中で最終的に役立つのは、このようにシンプルな道具なのだ。

 アルコールストーブの着火用としてはもちろん、非常用装備や防災グッズとしてもおすすめである。

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チタンアルコールストーブの注意点

 アルコールストーブを使うなら、注意したい点がいくつかある。

明るい場所では炎が見えない

エバニュー  チタンアルコールストーブ
アルコールストーブの炎は、明るい場所では見えない。

 上の写真は着火した状態で撮影したものである。このように、日中や明るい場所ではアルコールストーブの炎は見えない。着火していることに気がつかず、うっかりすると大事故に繋がる可能性がある。

 火を扱っていることを認識し、火の用心には十分に気をつけたい。

火力調整ができない

 チタンアルコールストーブは火力調整ができず、常に全開である。やはり調理には適さないだろう。チタンアルコールストーブは、湯沸かしに徹することが使いこなしのポイントである。

消火蓋がない

 また、消火用の蓋がなく、一度着火したら燃料が尽きるまで燃え続ける。燃料を入れすぎると、ただただ燃料がなくなるのを待つしかない。だから燃料の計算が大切なのだ。

 火力調整ができず、途中での消火もできない。山での調理を楽しみたい人には不向きなストーブと言えるだろう。本格的な山飯を楽しみたい人は、やはりガスバーナーがおすすめである。

チタンアルコールストーブまとめ

 火力調整ができないなど不都合な点もあるが、チタンアルコールストーブは装備を軽量化したい人にとって有力な選択肢となるだろう。

 「より軽い装備で山を楽しみたい」

 「バーナーでお湯を沸かすだけ」

 という人は、これを機にバーナーを見直してみてはいかがだろうか。

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  • この記事を書いた人

Takashi

元靴メーカー勤務の職人、現在はWEBライターとしてアウトドア系メディアで執筆しています。靴業界での10年以上の経験、趣味のアウトドア経験を活かして書きます。大阪府山岳連盟「青雲会」所属・読図ナヴィゲーションスキル検定「シルバーレベル」・2018年「狩猟免許」取得・ランサーズ「認定ランサー」・フルマラソンベスト3時間29分。

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