雨だからこそ撮影できる景色がある。だが精密機械であるカメラは雨対策が欠かせない。自然の中での撮影ならなおさらのことだ。
ここでは、自宅にあるもので簡単にできる、カメラの雨対策をご紹介したい。
目次
防塵防滴または防水仕様のボディー・レンズを使う

まずはカメラの選び方。
僕のようにネイチャー領域の撮影をするなら、防塵防滴または防水仕様のカメラを選びたい。
僕の愛機『Nikon D500』と『LUMIX DMC FZ300』はどちらも防塵防滴であり、少々の雨ではびくともしない。
雨でなくとも砂の侵入を防いだり、滝の水しぶきを防いでくれたりと、防塵防滴ボディーは山の中では何かと重宝するのだ。
ただ、カメラ本体は防塵防滴であっても交換レンズが対応していない、ということもある。すでに所有しているカメラが防塵防滴ではない場合もあるだろう。
そんな時は、タオルやビニール袋で簡単に雨対策を施せる。
タオルやビニール袋を活用する

雨の撮影をする際はタオルを多めに用意しておこう。傘をさしながらタオルをカメラにかぶせる。たったこれだけでも小雨なら十分に防げるだろう。
さらに心配なら、ビニール袋に穴を開けてカメラに被せればいい。



完全に防水できるわけではないが、この方法がもっとも手軽で、今のところ不具合が起きたことはない。ぜひ試してみよう。
バックパックや小物の雨対策

カメラのみならず、山中では山道具や小物の雨対策も必須である。装備の雨対策は登山の基本と言えるだろう。ザックカバーや防水スタッフバッグを活用しよう。
まず、絶対にぬらしたくない物、例えばダウンジャケットやシュラフ、着替え、電子機器などは、必ず防水スタッフバッグに収納する。
電子機器が故障するぐらいならまだいいが、着替えや保温着をぬらしてしまうと、時に命の危機につながることもあるのだ。
小物はそれぞれに防水対策を施してからパッキングし、その上でバックパックにレインカバーを装着しよう。

こうしておけば、天候が変化しやすい自然の中でも雨を心配する必要はない。
撮影中、撮影後は水滴を拭き取る・吹き飛ばす

雨の撮影中、タオルやビニール袋をかぶせても水滴がかかることがある。そんなときはブロアーで水滴を吹き飛ばし、こまめに拭き取ろう。
これは撮影後のメンテナンスでも同じ。水滴を吹き飛ばし、完全に拭き取り、湿気のないところに保管すること。
こうすれば多少の雨がかかっても、カメラが壊れるリスクを軽減できるだろう。
*
小雨がふる中、上記の対策を施して箕面山へ撮影にでかけてきた。雨ならではの、しっとりとした情景を写しとることができた。




雨の撮影のポイントをまとめると以下のとおり。
- 防塵防滴ボディー・防水仕様のカメラを選ぶ
- タオルやビニール袋でカメラを守る
- バックパックや小物の雨対策も怠らない
- 撮影中・撮影後は水滴を吹き飛ばす、拭き取る
これで雨の撮影でも故障のリスクを減らし、快適に楽しめることだろう。雨の日は外出そのものをおっくうに感じるが、いい情景を写しとることができる。梅雨に突入し、雨の季節が訪れた。雨の森もいいものですよ。カメラ片手にぜひ出かけてみよう。