登山 地形図

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登山の地形図をわずか10円で入手する方法|TrailNote(トレイルノート)の使い方

2020年3月31日

 登山に地図が欠かせないことは、スマートフォンが普及した現代でも変わらない。画面には高精細な地図が表示され、GPSで現在地を教えてくれる一方、万が一のトラブルを防ぎきれないからである。

 現場でのナビゲーションには地図、それも、2万5千分の1の地形図が欠かせないのである。

 地形図を入手する方法はいくつかあるが、ここではMac用フリーソフト『TrailNote(トレイルノート)』を利用して、地形図を10円で入手する方法をご紹介しよう。

目次

地形図が必要な理由

 登山に使う地図には2種類がある。山と高原地図に代表される登山地図と、国土地理院が発行する地形図だ。どちらも地図だが用途が違うため、併用して使いたい。

 山と高原地図は、登山者に必要な情報を提供してくれる。コースタイムや水場、山小屋の位置などが、分かりやすいマークと注釈で記載されている。

 そのかわり、多くの山域では縮尺5万分の1が採用され、現地でのナビゲーションに必要な等高線が読みづらい。現場で分岐に出合ったとき、どちらが正しいルートかを判断するには向かない地図なのだ。人気山域しか刊行されていないことも、デメリットのひとつである。

 一方の地形図は、基本的に2万5千分の1の地図を用いる。この縮尺はバランスがよく、山域全体を俯瞰できながら、詳細な等高線から地形を読み取れる。山と高原地図と異なり、日本全国を網羅していることもポイントだ。

 これらの特徴を生かし、計画では山と高原地図、現場でのナビゲーションは地形図と、使い分けるのがベストである。登山地図についてはこちらの記事も参考に。

【山の必須テクニック】登山地図とコンパスの基本的な使い方

山の怖さといえば、特に気をつけたいのが道迷いによる遭難事故だ。  平成29年の山岳遭難者数は全国で3,111人だったが、そのうち道迷いが原因での遭難は1,252人にものぼる。※参考: 警察庁  道迷い遭難を防ぐためには地図を読んで実際に使うことが一番であるが、地図の使い方に難しさを感じるの人は多いことだろう。  実は、登山者目線で必要な情報をまとめた登山地図なら、誰でも簡単に扱える。 ...

地形図の入手方法

 さて、地形図をどこで入手するかだが、概ね以下の2通りである。

  • 大型書店での購入
  • 登山用品店での購入

 だが、大型書店や登山用品店が近くにない場合もあるだろう。仮に店舗があっても、全ての地形図を取り扱っているとは限らない。

 そこで活用したいのが地図ソフトである。その中でも『TrailNote』を使えば地図のダウンロードは無料かつ、ソフト本体も無料でダウンロードできる。Mac用ソフトなのでWindowsでは使えないが、Macユーザーは使ってみてほしい。ダウンロードはTrailNote公式サイトへ。

地図ソフト『TrailNote(トレイルノート)』で好みの地図を作成しよう

TrailNoteは、登山者向けの地形図印刷・ルート編集アプリ(Mac用フリーソフト)です。磁北線やルート線、標高グラフを組み込んだ、登山用の地図(1/25000図)を、簡単に作成できます。

引用:TrailNote

 地形図を購入した場合、磁北線やルートは手書きする必要がある。だがTrailNoteは自分好みの地図を簡単に作成できるのだ。

 TrailNoteでは国土地理院が提供している地形図を利用して、2万5千分の1地形図を印刷できる。等高線や道路、川、建物などの色を補正したり、道を強調する機能も備わっている。さっそくTrailNoteで地図を作成してみよう。

1.地図の表示範囲を選ぶ 

TrailNote トレイルノート

 TrailNoteをインストールしたら、画面右、上から2番目の『印刷範囲指定』をクリックして、表示する範囲を選ぼう。写真中央、グリーンの範囲が表示される。

2.地図を表示する

TrailNote トレイルノート

 表示範囲を決定したら、画面右、上から3番目の『印刷範囲』をクリックし、地図を表示させる。表示させた地図をこのまま印刷しても、十分に使えるはずだ。だが、さらに分かりやすいように、ルート線を作図してみよう。

3.ルート線を作図する

TrailNote トレイルノート

 ルート線を作図するには、画面右、上から4番目の『編集画面ボタン』をクリックする。この状態で、地図上の行きたいルートをクリックしていこう。

TrailNote トレイルノート

 その他、ファイルメニューからあらかじめ用意したGPXファイル(GPSの記録データ)の読み込みもできる。 

4.地図を保存する

TrailNote トレイルノート

 ルート作図を終えたら、地図を保存して完了だ。上から3番目の『印刷範囲』をクリックする。もちろんこのまま保存しても問題ないが、好みに応じて見やすいように編集してみよう。

TrailNote トレイルノート

 印刷範囲を表示した状態で、画面右、上から5番目の『ページ設定』をクリックする。ここでは用紙のサイズや向き、ルート線の色、磁北線の間隔、等高線の濃さなどを変更できる。おすすめの設定は以下のとおり。

  • 磁北線:1000m間隔(距離の目安になる)
  • 道の強調:する
  • 等高線の濃さ:少し濃く

 できあがった地図はPDFで保存しておこう。

地形図の印刷はレーザープリンターで

 保存した地図は印刷しなければフィールドで使えない。印刷にはプリンターが必要だが、インクジェット方式とレーザー方式の2種類があるのはご存知であろう。地図の印刷には耐水性があるレーザー方式でのプリントをおすすめしたい。

 インクジェット方式はレーザー方式と比べて高精細な印刷が可能だが、水にぬれるとインクが落ちやすいという欠点がある。そのため、地図の印刷にはレーザー方式が適しているのだ。

コンビニのマルチコピー機を利用しよう 

TrailNote トレイルノート
白黒で印刷した地図も十分に見やすい。

 自宅にレーザープリンターがあれば、それにこしたことはない。だが、多くの人はインクジェットプリンターを利用していることだろう。そこで、コンビニ各社のマルチコピー機を利用したい。

 コンビニ各社のマルチコピー機はレーザー方式であり、印刷物は水ぬれに強い。白黒印刷の場合、B5/A4/B4/A3サイズを10円で印刷できる(2020年3月現在)。地形図を購入することと比べれば格段に安く、自分用にカスタマイズされた地図を入手できるのだ。

マップケースを用意しよう

地図 マップケース

 レーザープリンターで印刷された地図は水ぬれに強い。とはいえ、裸で使えるほどの耐久性は持ち合わせていないから、マップケースを利用したい。

 各社から多様なマップケースが販売されているが、私はSEA TO SUMMIT(シートゥサミット)のケースを使っている。これはシンプルな作りながら防水性も高く、地図も見やすい。しなやかな素材は折り曲げて使っても問題がなく、使い勝手がなかなかいい。

 他には、大型のLOKSAK(ロックサック) やジップ付きビニール袋を利用する方法も人気で、読図のベテランは独自に工夫を凝らしているようだ。自分に合った方法を探してみよう。

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まとめ

 登山に地図が必要であることは、今も昔もかわらない。計画では登山地図、現地でのナビゲーションには地形図と、使い分けがベストである。

 地形図の入手は地図ソフトの利用が便利だ。今回ご紹介したのはMac用ソフトだが、Windowsでは『KASHMIR(カシミール)』を使ってみよう。

 そして、地図は用意しただけでは役に立たない。ぜひ使い方を覚えてほしいと思うのだ。読図の勉強方法はこちらの記事を参考に。

登山地図の読み方・学び方|ナヴィゲーション講習スキル検定で学んだこと

登山に読図テクニックは欠かせない......。  とは分かっていても、「地図はザックに入れっぱなし」「コンパスは持っているだけで使ったことはない」というのが現実かもしれない。  その原因のひとつは、地図を手にしても「どうすれば地図が読める、使えるようになるのか分からない」ことではないだろうか。 ...

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Takashi

元靴メーカー勤務の職人、現在はWEBライターとしてアウトドア系メディアで執筆しています。靴業界での10年以上の経験、趣味のアウトドア経験を活かして書きます。大阪府山岳連盟「青雲会」所属・読図ナヴィゲーションスキル検定「シルバーレベル」・2018年「狩猟免許」取得・ランサーズ「認定ランサー」・フルマラソンベスト3時間29分。

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