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アウトドアに適した双眼鏡を選ぶ、チェックしたい5つのポイント|ビクセン Vixen FORESTA Ⅱ 8×32レビュー

 双眼鏡を初めてのぞいた瞬間の感動を覚えているだろうか。

 遠くのものを引き寄せ、手で触れられる距離にあるかのように、対象を大きく確認できることが双眼鏡の魅力であろう。誰もが不思議とのぞいてみたくなる、そんな道具である。

 海や山、アウトドアレジャーに双眼鏡があると、より一層楽しみが広がることは間違いない。だが、アウトドアに適した双眼鏡はどのように選べばいいだろうか。

 ここでは、アウトドア用途の双眼鏡の選び方と、おすすめの双眼鏡をご紹介しよう。

目次

双眼鏡選びで確認したい5つのポイント

 双眼鏡のカタログには専門用語がずらりと並んでおり、初めての人は戸惑ってしまうことだろう。双眼鏡には性能を表すさまざまな数値があるが、その中から確認したいのが以下の5つである。

1.口径

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対物レンズの口径は、双眼鏡の性格を決める。

 双眼鏡は基本的に遠くの対象を観察するものだから、とかく倍率に目が行きがちである。しかし、倍率よりも先に注目したいのがレンズの口径だ。カタログには『対物レンズ有効径:32mm』などと表記されている。

 レンズの口径は双眼鏡の性能や性格を大きく左右し、見え方や重さ、携行性などが違ってくる。口径が大きいほど集光力が高い。明るく見やすくなるが、そのかわりに大きく重たくなる。

 いくらよく見えるとはいえ、重たい双眼鏡は持ち出すのが面倒になり、タンスの肥やしになるのがオチだろう。自分がどのような用途に双眼鏡を使うかを考え、見え方と携行性のバランスを考えたい。

 一般的に、旅行や観劇観賞、美術館、スポーツ観戦には、小型の口径20mmクラスの双眼鏡が適している。口径20mmクラスの双眼鏡でも一流メーカーのものは作りがよく、十分に楽しめる。ただ、アウトドアで野鳥を観察したり、自然の風景を観察したりするには少し物足りない。

 アウトドア用途には口径30〜40mmクラスの中型双眼鏡がおすすめだ。口径20mmクラスの双眼鏡より、より明るくシャープな像を楽しめるだろう。

 アウトドア用途でも星空を観察する場合は口径40mm〜50mm以上の大型双眼鏡を用意したい。暗闇でも十分な明るさを確保し、驚くほど鮮明な星空を堪能できる。

2.明るさ

 双眼鏡の口径の中で”明るさ”についてふれたが、明るさも双眼鏡の大事な要素だ。

 カタログには『明るさ:16』などと表記されており、双眼鏡の明るさは見え味を左右する。基本的に口径が大きくなるほど明るい双眼鏡になり、倍率が高くなるほど視野は暗くなる。

 そして、明るさは倍率や口径と密接に関わっており、双眼鏡の明るさは以下のように計算されている。

  • 8倍、口径32mmの双眼鏡の場合
  • 口径32mm÷8倍=ひとみ径4mm
  • ひとみ径4mmの2乗=明るさ16

 より明るい双眼鏡が高性能とされ、森の中や薄暮など、薄暗い状況でも見やすくなる。通常はひとみ径4mm、明るさは16もあれば、アウトドア用途において十分な性能があると言えるだろう。

3.倍率

 双眼鏡は倍率が高いほど高性能だと思われがちだが、高すぎる倍率はさまざまな弊害をもたらす。用途に適した倍率を選ぶことが大切だ。

 倍率は高くなるほど視界が暗くなり、手ブレの影響が大きくなる。ためしに50倍口径20mmの双眼鏡の明るさを計算してみよう。

  • 口径20mm÷50倍=ひとみ径0.4mm
  • ひとみ径0.4mmの2乗=明るさ0.16

 8倍32mmの明るさ16に対して、わずか0.16、100分の1の明るさしかない。手ブレの影響もあいまって、視界に何が見えているのかさえ分からないことだろう。

 明るさと手ブレの影響を考えれば、手持ちで使う双眼鏡の倍率は10倍が限度だ。

 それをふまえ、口径20mmクラスの小型双眼鏡は4倍〜6倍の倍率を。口径30mmクラスであれば8倍〜10倍の双眼鏡をおすすめしたい。

 低倍率の双眼鏡は光学的な無理が少なく、明るく見やすい双眼鏡を安価に生産できる。ただ、アウトドア用途、それもバードウォッチングを楽しむとなると、対象をもう少し拡大して見たくなる。

 そこで私のおすすめは8倍32mmの双眼鏡だ。このクラスならサイズも大きすぎることはなく、見え方も素晴らしい。色々な用途に活躍することだろう。

4.重量

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 双眼鏡は首からストラップで吊り下げることが多いため、その重さによる負担も考慮しよう。

 男性が使う場合、600g〜800gまでの双眼鏡なら、一日中ぶらさげても疲労が少ないようだ。できれば600g程度の双眼鏡がいいだろう。女性ならもう少し軽い双眼鏡をおすすめしたい。

 繰り返しになるが、重たすぎる双眼鏡は持ち出すのが面倒になり、タンスの肥やしになるのがオチである。

5.アイレリーフ

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対物レンズの『アイレリーフ』も確認しておきたい。

 眼鏡の使用者はアイレリーフにも注目しよう。カタログには『アイレリーフ:16.5mm』のように記載されている。

 アイレリーフとは、双眼鏡をのぞいたときに、視界がケラレる(欠ける)ことなく見えるレンズから目までの距離のことである。この距離がメガネ使用者には問題なのだ。

 眼鏡使用者は、双眼鏡のレンズと目の間に眼鏡をはさむことになる。だからアイレリーフが十分に長くなければ視界がケラれてしまい、大変使いにくい。眼鏡使用者はアイレリーフが15mm以上の、ロングアイレリーフ仕様の双眼鏡を選ぼう。

おすすめの双眼鏡|ビクセン Vixen FORESTA (フォレスタ)Ⅱ 8×32

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 双眼鏡の選び方をふまえて、私が選んだのは『ビクセン Vixen FORESTA Ⅱ 8×32』である。

 ビクセンとは、日本の光学機器メーカーおよびそのブランド名のこと。

 双眼鏡といえばニコンやキヤノンが有名であり、ビクセンはあまり馴染みのないメーカーかもしれないが、天体望遠鏡、双眼鏡、顕微鏡などの製造を手がける一流メーカーである。

 フォレスタはビクセンが手がけたアウトドアタイプの双眼鏡だ。

双眼鏡
  • 倍率:8倍
  • 対物レンズ有効径:32mm(EDレンズ)
  • 実視界:8.1°
  • ひとみ径:4mm
  • 明るさ:16
  • アイレリーフ:16.5mm
  • 至近距離:約3m
  • 防水性:防水
  • 大きさ:13.5×13.2×5.0cm
  • 重さ:605g
  • 定価:42000円(税別)

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アウトドア用途に性能を十分に備えた双眼鏡

双眼鏡

 フォレスタはアウトドア用途に必要な要素を兼ね備えた双眼鏡である。

 レンズには色のにじみを抑えるEDレンズが採用され、明るくクリアな視界を約束するフラットマルチコートが施されている。

 レンズ中央、もっとも解像度が高いポイントでは遠くの野鳥の羽一本まで鮮明に解像し、よりリアルに自然を感じとれる。

 本体には窒素ガスが充填され防水性能を備えているから、突然の悪天候でも安心して対応できるだろう。

 明るくクリアな視界を確保しながら適度な大きさと重量で、サコッシュに入れて気軽にフィールドに持ち出せる。首から下げて一日歩いても負担が少ないところもいい。

双眼鏡の性能は価格に比例する

 多くの人にとって、双眼鏡といえば数千円の買い物だろう。だが、双眼鏡の性能は価格に比例するため、できれば1万円以上のものを選びたい。

 3000円程度で手に入るオペラグラスと、1万円以上の双眼鏡の性能には雲泥の差があり、素人目でも明らかに違いが分かる。3万円〜5万円クラスの双眼鏡は素晴らしい見え方で、満足度は高いはずだ。

 毎年のように新製品が発表されるデジタル家電と違って、双眼鏡は数年程度では古くならない。手入れや管理をきちんとすれば一生モノである。

 長く愛用する道具にかける金額として、3万円〜5万円は決して高くはないと思うのだ。

 フォレスタの定価は42000円(税別)だが、なぜか実売価格は20000円~25000円ほどだった。

 購入時に店頭で他社メーカーの5万円クラスの双眼鏡と並べて見比べてみたが、私の目には差が分からなかった。大変コストパフォーマンスに優れた双眼鏡であると言える。

双眼鏡の選び方まとめ

 双眼鏡のカタログには専門用語が並んでいるが、その中でも確認したいのが5つのポイントだ。

  • 口径
  • 明るさ
  • 倍率
  • 重量
  • アイレリーフ

 以上をふまえ、アウトドア用途におすすめしたいのは8倍32mmクラスの双眼鏡。ビクセンのフォレスタⅡ8×32は見え味の良さと携行性、コストパフォーマンスの良さを兼ね備えた双眼鏡だ。ぜひ手にとって試してみてほしい。

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Takashi

元靴メーカー勤務の職人、現在はWEBライターとしてアウトドア系メディアで執筆しています。靴業界での10年以上の経験、趣味のアウトドア経験を活かして書きます。大阪府山岳連盟「青雲会」所属・読図ナヴィゲーションスキル検定「シルバーレベル」・2018年「狩猟免許」取得・ランサーズ「認定ランサー」・フルマラソンベスト3時間29分。

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