ルミックス DMC-FZ300

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登山のカメラに求める条件とは|LUMIX DMC-FZ300レビュー

2020年3月30日

 スマートフォンが普及し、誰でも簡単に高画質の写真を撮影できるようになった。しかし、スマートフォンはやはり電話であり、カメラでなければ撮影できない瞬間がある。そこにカメラの存在意義があるのだ。

 今回は登山のカメラについて考えたい。私が選んだのは、パナソニック『LUMIX DMC-FZ300』である。カメラ好きなら「高倍率ズーム機なんて……。」と一蹴するだろうが、これがなかなか侮れないのである。

目次

登山のカメラに何を求めるか

 登山のカメラに何を求めるだろうか。山にカメラを携行する目的を考え、用途に応じたカメラを選びたい。登山用カメラに求められる性能は、概ね以下の3点であろう。

1.防塵防滴

 野外で使う電子機器は、やはり防塵防滴であってほしい。雨や雪、沢の水しぶきはもちろん、夏場ではしたたる汗も心配だ。

 カメラを無防備に首から下げていると、いつのまにか浸水して故障しかねない。かといって、バックパックに収納していては撮影の機会が失われてしまう。やはり防塵防滴のカメラが、野外では心強い。

2.小型・軽量

 登山装備の重さは疲労に直結する。少しでも軽く、小さなカメラが好ましい。もし山岳写真の作品を撮るなら、撮影機材の重さには目をつぶらないといけないだろう。だが、その目的が登山の記録なら、できるだけ小型のカメラが望ましい。

 できればウエアのポケットに収まるカメラが理想だが、画質や望遠性能との兼ね合いがある。写真に何を求めるかによって、好みが分かれるところだ。

3.よく写るカメラ

 せっかくカメラを携行するのだ。スマートフォンに負けない、よく写るカメラを選びたい。しかし、前述のように画質を追求すると機材が大型化する傾向がある。どこまでの画質を求めるか。これも個人の好みが分かれるところだ。

記録としてのカメラを選ぶなら

 私が山行にカメラを持ち出す目的は、記録である。作品を撮影するためではないから、大型で高画質なカメラは必要ない。

 とはいえ、風景や花、野鳥、山仲間とのスナップなど、登山のさまざまな状況に対応でき、確実に撮影できるカメラがいい。仕事として写真を納品することもあるから、スマートフォン並の画質(最近のスマホはよく写るけどね)では困る。だからといって交換レンズ数本を用意するまでもないから、広角から望遠まで1台で対応できるカメラが理想だ。

 このような条件でカメラをあさった結果、選んだのがパナソニックの高倍率ズーム機『LUMIX DMC-FZ300』なのだ。

パナソニック:LUMIX DMC-FZ300

  • カメラ有効画素数:1210万画素
  • 撮像素子:1/2.3型 総画素1280万画素高感度MOSセンサー 原色フィルター
  • 手ブレ補正 静止画:POWER O.I.S.(ON/OFF可) 動画:アクティブモード 5軸ハイブリッド手ブレ補正
  • モニター:アスペクト比3:2 / 3.0型 / 約104万ドットモニター / 静電容量方式タッチパネル / 視野率 約100%
  • ファインダー:有機EL(OLED) LVF(ライブビューファインダー) 0.39型 約144万ドット視度調整付き(-4~+4diopter) 視野率約100%倍率約3.88倍(35mm判換算:約0.7倍)アイセンサー
  • 堅牢性:防塵防滴
  • 寸法(WxHxD):約131.6 x 91.5 x 117.1mm(突起部を除く)
  • 質量:約691g(本体、バッテリー、メモリーカード含む)約640g(本体)

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マンフロット NEXT ポーチ II グレー
ぜひ一緒に用意したいカメラケース『マンフロット:NEXT ポーチ II グレー』。
ルミックス DMC-FZ300
FZ300がちょうど収まるサイズだ。
レンズ保護フィルター
レンズ保護フィルターを装着すれば、キャップの必要がなくなく。口径は52mmである。

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 詳細なスペックは公式サイトを確認してほしい。ここでは、このカメラでどんな絵が撮れるのか、その使い勝手はどうなのかをレビューしたい。まずは作例――というほどではないけれど――をご紹介しよう。なお、撮影はすべて手持ちである。

ライカレンズ|全域F2.8・24倍ズーム

ルミックス DMC-FZ300
質感のよい金属製のダイヤル。

 FZ300の特徴は何といっても高倍率ズームである。搭載されるレンズは、LEICA DC VARIO-ELMARIT(バリオ・エルマリート)。超一流光学機器ブランド『ライカ』である。35mm版換算で広角25mmから望遠600mmまで対応し、それも全域にわたり開放F2.8を実現しているのだ。

 F2.8とは、大まかにいうとレンズの明るさを示す数値であり、数字が小さくなるほど明るくなる。通常、倍率が高くなるほどレンズは暗くなり、600mmの望遠レンズでは、プロ用でもF4が限度だ。そこをFZ300は広角から望遠600mmの全域でF2.8を実現させた。

 レンズが明るいと光量が少ない状況でも撮影しやすく、背景のボケ具合もコントロールしやすい。通常は明るいレンズほど高性能とされ、価格も上がり、レンズ本体も大きくなる。

 ズーム倍率は24倍。これだけの倍率があれば、撮影できないものはないと言っても過言ではないだろう。広角スナップから遠くの野鳥まで撮影できる。ズームの威力は作例で確認してほしい。

FZ300 作例
ƒ/3.2 1/2500 108 mm(35mm判換算: 603mm相当) ISO 100 この写真と下の写真の立ち位置は同じである。
FZ300 作例
ƒ/3.2 1/1300 4.5 mm(35mm判換算: 25mm相当) ISO 100 ここから天守のしゃちほこまでズームできる破壊力はすごい。

 ちなみに、一眼レフの600mmF4単焦点レンズは100万円を優に超え、その大きさからバズーカなどと揶揄される。

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 FZ300はプロ用機材には勝てないものの、600mm相当のレンズが小さなボディーに収まり、数万円で手に入るのだ。

電子ビューファインダーを搭載

 ファインダーを覗いて撮影できるメリットは大きい。背面液晶が見づらい状況でもファインダーで構図を確認できるし、しっかり構えることで手ブレを抑えられる。

 スマートフォンの画面が、晴天下で見づらい経験をしたこはないだろうか。それと同じく、カメラの液晶も日差しが強いと非常に見にくい。今まで、画面が見づらい状況では勘で撮影していたが、ファインダーがあることでしっかり構図を決められる。

 また、両手に加えてファインダーの目当て部分を額に押し付けるため、ブレを最小限に抑えられる。やはりカメラはファインダーを覗いて撮るものなのだと、つくづく実感した。それに、ファインダーがあったほうが気分が高まるではないか。

防塵防滴ボディー

 FZ300は防塵防滴ボディーであり、少々の雨なら心配いらない。アウトドアの心強い味方である。

 コンパクトカメラでいえば、防水と対衝撃性能に優れたモデルもあり、購入前に検討した。だが、それらのカメラはズーム倍率が足りなかったのだ。

 山行では野生動物に遭遇することも珍しくなく、撮影するためには望遠性能が欠かない。

 これまでニホンジカやイノシシ、ニホンザル、各種野鳥などに遭遇してきたが、ズーム倍率が足りずに撮影機会が損なわれてしまった。野生動物は人間を避けて遠くにいるものだ。

 望遠性能とサイズ感、防塵防塵性能を天秤にかけ、最終的に選んだのがFZ300である。

登山カメラまとめ

 どのような写真を撮りたいか、登山に最適なカメラは目的により異なる。その主な目的が記録であり、スマートフォン以上、一眼カメラ未満を求める人に、FZ300はおすすめのカメラだ。

 防塵防滴ボディーにライカレンズを備え、広角から望遠まで対応し、撮影できない対象はないと言っても過言ではない。気になる人は、ぜひ実機を手にしてみてほしい。

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  • この記事を書いた人

Takashi

元靴メーカー勤務の職人、現在はWEBライターとしてアウトドア系メディアで執筆しています。靴業界での10年以上の経験、趣味のアウトドア経験を活かして書きます。大阪府山岳連盟「青雲会」所属・読図ナヴィゲーションスキル検定「シルバーレベル」・2018年「狩猟免許」取得・ランサーズ「認定ランサー」・フルマラソンベスト3時間29分。

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