コンポスト キッチン EMバケツ

持続可能な暮らし

キッチン・コンポスト、EMバケツの臭い対策|生ごみが資源に変わる日.2

2021年2月5日

 生ごみを堆肥化し、ささやかや家庭菜園の有機肥料に活かすべく、我が家ではコンポストを運用している。我が家のコンポストはキッチン・コンポスト、いわゆる「EMバケツ」タイプだ。密閉でき、蓋をしているかぎり臭いが外に漏れず、室内に設置できるからマンション住まいの僕たちに最適なコンポストである。

 しかし、そのときは唐突に訪れた。

 コンポスト運用開始から1週間目のこと。蓋を開けると、独特の酸っぱい臭気が鼻をついた。

「むむむっ、臭うぞ」
「ええっ、なんか臭いんですけど」と嫁。

 どうやら発酵がうまく進んでいないらしい。これは何とかしなければ。

目次

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キッチン・コンポスト、EMバケツの生ごみ処理の仕組み

 まず改めてEMバケツの仕組みを解説したい。仕組みを理解することが臭い対策につながるからだ。

EM菌により生ごみを発酵させる

コンポスト
生ごみを調理中にザルに分けておき、コンポストに投入する。

 コンポストには種々あるが、我が家のコンポストはEM菌(有用微生物群)、いわゆる善玉菌の力を借りて生ごみを発酵させるタイプだ。

 悪玉菌により腐敗させるのではなく、善玉菌により発酵させる。この仕組みはこうじ菌によるみそやしょう油の製造、乳酸菌によるチーズの製造と原理は同じである。

 発酵がうまくいくと腐敗臭は発生はしない。蓋を開けると、漬物や、みそのような匂いが漂う。冒頭で述べた腐敗臭がするというのは発酵がうまく進んでいない証拠なのだ。

EM菌は嫌気性微生物

 微生物をもう少し詳しく見てみよう。
 微生物には、増殖に酸素が必要な好気性微生物と、必要としない嫌気性微生物がある。EM菌は嫌気性微生物だ。だから発酵中は空気に触れさせず、密閉することが肝要だ。

バケツの中で一次発酵、土の中で二次発酵

コンポスト EMバケツ
生ごみにEM生ごみ処理剤をかけ、バケツの中で和える。これを満たんになるまで繰り返す。

 EMバケツの発酵には二段階あり、バケツの中での発酵は一次発酵である。この時点では生ごみの形がそのまま残っており、もし原型をとどめていないようでは、それは腐敗している。

 バケツに生ごみと「EM生ごみ処理剤」を投入し、バケツの8分目〜満たんになるまで続ける。満たんになったら生ごみの投入をやめ、そのまま1〜2週間熟成させよう。ここまでが一次発酵だ。

 一次発酵を経た生ごみは、有機肥料として、プランターや畑などの土の中に投入する。そうして2週間〜1ヶ月間、二次発酵させ、ここで初めて生ごみは分解され、土に還るのである。

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我が家の失敗

 EMバケツの仕組みをもう一度学んだ上で、我が家の失敗の原因を探ってみた。思い当たったのは以下の3点だ。

  • EM生ごみ処理剤が少なかった
  • 投入毎に、バケツ全体をかき混ぜていた
  • 生ごみの水切りが甘かった

 EMバケツの唯一のデメリットは処理剤のランニングコストがかかること。とっいっても月に数百円程度だから、これをケチっちゃあいけない。特に肉や魚のアラを投入したときは多めにふりかけよう。そういえば、運用3日目にイワシのアラを投入したなぁ……。処理剤が足りず、腐敗したに違いない。

  • 三角コーナー1杯分、約500gの生ごみ
  • EM生ごみ処理剤を大さじ1〜2

 EM生ごみ処理剤の分量は上記を目安に。心配なら多すぎるぐらいでかまわない。それで問題になることはないからだ。

 生ごみ投入の度にバケツ全体をかき混ぜたのもまずかった。EMバケツは嫌気性微生物による発酵だから、空気にはなるべく触れさせてはならないのだ。

 それに、生ごみの水切りも甘かった。特にコーヒーがら。生ごみの8割は水分だから、しっかり水気を切ることが大切だ。

キッチン・コンポスト、EMバケツの臭い対策法

コンポスト
くん炭を投入するのもひとつの方法だ。

 原因を探り、EMバケツの運用方法を見直してみた。するとどうだろう。対策をとってから3日目には臭いがましになり、5日目には漬物の匂いに変わった。これは発酵がうまく進んでいる証だ。我が家でとった対策をまとめておこう。

  • EM生ごみ処理剤を多めにふりかける
  • 生ごみと処理剤をふりかけたら、空気を抜くように抑える
  • 生ごみの水気をきり、特にコーヒーがらはギュッと絞ってから投入する
  • くん炭を投入

 EM生ごみ処理剤を少し多めに投入し、バケツ全体を混ぜ合わせるのではなく、処理剤と新たに投入した分の生ごみを和えたら、空気を抜くように上からギュッと押さえる。これが効果てきめんだった。

 加えて少量のくん炭を投入した。くん炭にはEM菌を増やし臭いや有害物質を吸着してくれる効果がある。コーヒーがらや茶がらはフィルターの上からしっかりと水気を絞り、ザルの上でしばらく乾かしてから投入しよう。

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万が一悪臭がしても対策すれば大丈夫

 コンポスト運用に失敗はつきものだ。試行錯誤は覚悟のうえ。上手に運用すれば悪臭が発生することはないが、万が一臭いが発生したときの見直しポイントをまとめておこう。

  • EM菌は嫌気性微生物、空気に触れさせないこと
  • EM生ごみ処理剤は多めに
  • バケツの中で、空気を抜くように生ごみを押さえる
  • 水分はしっかりと切る

***

 生ごみは家庭ゴミの30〜50%を占めるといわれ、大阪市では週2回、普通ごみとして回収されている。これまでは30リットル袋に満たんの普通ごみを週2回出していたが、現在は週1度で済むようになった。コンポストはごみの減量に効果大だ。このままいけば2週間に1度のごみ出しでいいかもしれない。

 それに、生ごみがないからごみ箱が臭わない。キッチンの流しはいつも清潔で、排水溝のぬめりがなくなったことは思わぬ相乗効果である。

 有機肥料ができたら、ベランダで新たに夏野菜でも育ててみようか。かつてはごみとして捨てていた資源から、食料を自給するのも決して夢ではない。はやく有機肥料ができないかな。僕は今から楽しみでしょうがないのだよ。

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Takashi

元靴メーカー勤務の職人、現在はWEBライターとしてアウトドア系メディアで執筆しています。靴業界での10年以上の経験、趣味のアウトドア経験を活かして書きます。大阪府山岳連盟「青雲会」所属・読図ナヴィゲーションスキル検定「シルバーレベル」・2018年「狩猟免許」取得・ランサーズ「認定ランサー」・フルマラソンベスト3時間29分。

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