コンパス シルバ ra-shin

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トレイルランニングやハイキングにも使えるコンパス【Ra-Shin】の紹介と使い方

10代の頃からシルバコンパスを使ってきた。

コンパスといえば「シルバ No.3」に代表されるベースプレートコンパスが主流であり、多くの登山者やハイカーが利用していることだろう。

コンパス=ベースプレートコンパス。

この認識を改めさせられたのが、初めてのオリエンテーリング大会である。競技経験者が使うのは、親指に装着するシンプルなサムコンパスであった。

「走りながらのナビゲーションにはシンプルなコンパスが向いているかもしれない」

そこで、村越 真 氏が開発した小型のサムコンパス「Ra-Shin」を購入。実際に使ってみたのでご紹介したい。

目次

Ra-Shinとは

ra-shin
Ra-Shin のパッケージ。コンパスの使い方マニュアルが同封されている。
  • 磁針カプセル:直径40mm
  • 本体サイズ:W40mm×L67mm×H11mm
  • 重さ:16g
  • 特徴:左右どちらの指にも装着可能
  • 価格:¥2,000円(税込)
  • 販売:.com/pass

静岡大学の教育学部に勤務される、村越 真 氏が開発したサムコンパスである。

同氏は日本におけるオリエンテーリングの第一人者であり、オリエンテーリング日本選手権を通算22勝と輝かしい成績を残されている。

いわば、読図・ナビゲーションのスペシャリストだ。

コンパスの基本、北を指すことに特化させたミニマルなコンパスで、プレートや角度リングはない。

そのため、初心者でもコンパスの基本的な使い方を習得しやすいだろう。

ベースプレートコンパスに慣れた人には一見頼りなく思えるかもしれない。

しかし「Ra-Shin」には、ナビゲーションに必要な十分な機能が備わっているのだ。

Ra-Shinの3つの特長とデメリット

Ra-Shin

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小型でシンプルな操作

Ra-Shin
親指に装着して使う。

北を指すことに機能を絞ったため、プレートや角度リングはない。

本体は小型だが、磁針の大きさはシルバ No.3と同サイズであり視認性に優れている。

小型軽量であるから、親指に装着して走っても違和感を感じない。

ベースプレートコンパスは高機能だが、トレイルランニングやオリエンテーリングで地図を読みながら走には少し大きいし、操作に両手が必要だ。

大きくかさばると手に持つことが面倒になり、結局ザックにしまいっぱなしになる。そうなると地図を読む機会がどんどん減ってしまう。

読図・ナビゲーションの上達には、地図を読んで実際に使うことが大切だ。

常に親指に装着できる Ra-Shin は、地図読みの機会を妨げることがなく、読図上達への手助けとなるだろう。

整置による進路判断・現在地確認に特化させた機能

Ra-Shin
コース上で整置した状態。

整置とは、地図の北(正確には磁北)とコンパスの北を合わせることだ。そうして自分が向いている方向と、地図の方向を合わせる。カーナビをイメージしてもらうと分かりやすいだろう。

Ra-Shin は親指に装着して常に磁針の向きを確認できる。他の機能がないから、磁針に集中できるのだ。

走りながら、左手に地図を持つと同時にコンパスで方向を確認し、すぐさま整置する。現在地を親指でたどりながら(サムリーディング)常に地図を整置しておけば、現在地を見失うことはない”はず”だ。

”はず”だと書いたのは、これがやってみると案外難しいからで、簡単に誰にでもできるのなら、オリエンテーリングに面白さなど感じないだろう。

メモリで距離の読み取りが可能

Ra-Shin

Ra-Shin は8方向のコンパスローズが刻印されており、中心の線には5mm間隔のメモリが刻まれている。最大3cmだ。

例えば1:25000の地形図では、地図上の1cmが実際の250mであるから、750mまで測れることになる。

Ra-Shinのデメリット

村越 真 氏の言うように、季節のいい時期のトレッキングやハイキングには、ベースプレートコンパスはオーバースペックーー雪山やヤブこぎ登山にはベースプレートコンパスは必携ーーかもしれない。

角度メモリー機能を駆使して「直進」する機会がほとんどないからだ。

ただ、Ra-Shinを実際に使ってみて、特徴のない開けた場所を目標に向かって直進するにはかなり練習が必要だと感じた。

もちろん、これは私のナビゲーション能力が低いだけの話であり、上級者はRa-Shinでも正確な直進ができるのだろう。

ベースプレートコンパスには進行線や角度メモリー機能があるから、直進コースからずれるとすぐに修正できる。

直進はベースプレートコンパスに分があり、状況によって使い分けが必要だろう。

Ra-Shinの使い方

使い方は非常にシンプルである。親指にコンパスを装着し、地図を整地してみよう。

整置の方法

Ra-Shin
地図の磁北線とコンパスの北を合わせて整置した状態。
  1. 胸の前に、地図とコンパスを構える
  2. 地図の磁北線とコンパスの北を合わせる

以上だ。これで自分の向いている方向と地図の方向が一致する。

地図を整置し、実際の方向と一致させる、これこそがコンパスの基本でありもっとも大切な使い方なのだ。

***

なんといっても小さくてかさばらないのが良い。わざわざザックから取り出す手間がなく、地図読みの機会を損なわない。

かといって、機能が削がれているわけでもなく必要十分な機能を備えている。

親指に装着することで常に方向を確認でき、オリエンテーリングはもちろん、トレイルランニングやハイキングにも活躍しそうだ。

気になった人はコンパスショップ「.com/pass コンパスショップをのぞいてみてほしい。読図・ナビゲーション力向上の一助となることは間違いないだろう。

Takashi

元靴メーカー勤務の職人、現在はWEBライターとしてアウトドア系メディアで執筆しています。靴業界での10年以上の経験、趣味のアウトドア経験を活かして書きます。大阪府山岳連盟「青雲会」所属・読図ナヴィゲーションスキル検定「シルバーレベル」・2018年「狩猟免許」取得・ランサーズ「認定ランサー」・フルマラソンベスト3時間29分。

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