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火の神様を祭る愛宕神社の総本山【京都】愛宕山ハイキングレポート

2020年9月18日

 何度登っても飽きない山がある。特別に自宅から近い、というわけではないが、愛宕山に登るのはこれが3度目だ。
 紅葉の季節に積雪期——。四季の中でその表情が違ってくるから面白く、登る度に新鮮な気持ちになれるのだ。今回は夏と秋の境目、9月の中頃に愛宕山を訪れた。

目次

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愛宕山の概要:愛宕神社の総本山

  • 距離:約8.5km
  • 標高差:約850m

 京都の低山、愛宕山。標高924mの山頂には全国各地の愛宕山の総本山、愛宕神社が鎮座する。祭神は伊弉冉尊(いざなみのみこと)、迦具土神(かぐづちのかみ)、雷神(いかづちのかみ)ほか数神が祭られている。
 日本神話で、イザナミが火の神『カグヅチ』の出産で大火傷を負い、黄泉の国に旅立った話は有名だ。愛宕神社は火伏せ、防火の神様として信仰を集め、何でも3歳までに参詣すれば一生火事に合わないということだ。

愛宕神社 愛宕山
5合目休憩所。かつて点在していた茶屋は休憩所として利用されている。

 その歴史は古く、大宝年間(701-704年)に修験道の祖とされる役小角(えんのおづの)と白山の開祖として知られる泰澄の2人の修験道の僧により、朝日峰に神廟(しんびょう)が建立されたのが創建とされる。
 明治期の表参道には茶屋が点在し、休憩する者や”かわらけ投げ”でにぎわった。現在も表参道には茶屋跡が残され、東屋では休憩を、案内看板では当時の様子を知ることができる。

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表参道から愛宕神社ハイキングレポート

 登山道は神社の参詣道ということもあり、難易度の高い箇所はない。強いて言えば、参詣道ゆえの階段の多さに辟易するぐらいだろう。清滝バス停から清滝川を渡り、清滝登山口の鳥居をくぐると急坂が待ち構えている。『おたすけ水』を通過すると急坂に階段が加わり、5合目までずっと登り調子だ。
 余談だが、おたすけ水は持参した水道水より格段に美味しかった。登山口から15分程度の場所にあるので、ボトルにおたすけ水を補給してから登るのもいいかもしれない。ただし、湧水とはいえ自己責任で。

愛宕神社 愛宕山
登山道序盤にある『おたすけ水』。

 5合目を通過すると急坂は一旦落ち着き、斜面のトラバース道を進んでいく。このあたりは野鳥の声がたくさん聞こえてきた。メジロの群れに始まり、シジュウカラ、ヒヨドリ、アカハラ、エナガなど、日本の森に多く生息している鳥達だ。持参した双眼鏡で野鳥を探しながらのんびりと登っていった。

登山道では美しい苔が見られた。この辺りは雨が多く、湿潤な気候なのだろう。

 こういった”ながらバードウォッチング”が性に合っているのかもしれない。有名な探鳥スポットでは珍鳥見たさに大勢の人が集まるし、アマチュアカメラマン達は我先にと撮影に必死である。そんな状況だとどうにも落ち着かない。野鳥の声を聞き、目で見て楽しみ、山を歩きながら風景ものんびりと楽しむ。このぐらいスローなバードウォッチングがあってもいいだろう。

愛宕神社 愛宕山
水尾分かれの分岐。

 水尾分かれを通過すると、30分ほどで愛宕神社に到着する。トラバース道から再び尾根の登り道となるが、序盤ほど急坂ではない。神社の入り口、黒門をくぐると、その先は神聖な場所だ。昼休憩の前に参拝を。本殿で、ここまで登ってこれた健康な体に感謝し、それから境内にあるベンチで昼食を広げた。

愛宕神社 愛宕山
ガスに包まれつつある愛宕山の境内。

 本来の予定では愛宕神社から月輪寺を経由して下山するつもりだったが、昼休憩中にみるみるガスがかかってきた。気象庁によると、この日は前線や湿った空気の影響で大気が不安定な状態にあり、昼過ぎから雨の予報だった。加えて霧で視界が悪い。

霧に包まれる愛宕神社本殿。


 同行者と「登ってきた表参道を引き返すのが確実」という結論に至り、休憩を終えて再び表参道を下山した。
 往復で約5時間30分という、日帰りハイキングにちょうどいいコースタイムも、また愛宕山の魅力のひとつと言えるだろう。

所感

 双眼鏡を持参し、野鳥を観察しながらの山行だった。登りは汗をかきすぎないよう意識してゆっくりと登り、各チェックポイントでは5分〜10分の休憩をとった。のんびりとした足取りであったため下山後の疲労も極めて少ない。

 登山の基本は、息があがりすぎないよう汗をかきすぎないよう、ゆっくりと歩くことだ。これが汗冷えを防ぎ、着替えが限られる山中での不快感を軽減し、疲労軽減につながる。
 今回は非常にゆっくりとしたペースで歩いたつもりだが、それでも概ねコースタイムどおりに通過でき、下山後の疲労感のなさから基本の大切さを痛感した。

 帰りのバス、清滝バス停のダイヤは1時間に1本である。阪急嵐山駅を8時台のバスで出発した場合、13:50、14:50、15:50あたりが、帰りのバスの候補に上がるだろう。
 下山を少々急げば13:50に間に合わなくもないが、以前足早に下山したところ、同行者が転んで捻挫してしまった。バス停で1時間待ちぼうけを覚悟しても、急な階段を下るゆえ無理のないペースで下るべきである。

愛宕山へのアクセス

※この記事の情報は2020年9月執筆時のものです。

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Takashi

元靴メーカー勤務の職人、現在はWEBライターとしてアウトドア系メディアで執筆しています。靴業界での10年以上の経験、趣味のアウトドア経験を活かして書きます。大阪府山岳連盟「青雲会」所属・読図ナヴィゲーションスキル検定「シルバーレベル」・2018年「狩猟免許」取得・ランサーズ「認定ランサー」・フルマラソンベスト3時間29分。

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