備中松山城

山レポート

備中松山城へのアクセス方法|歩いて備中松山城へ登ろう

 現存12天守のうち、随一の標高に建つ山城——。

 備中(びっちゅう)松山城は日本三大山城に数えられ、秋の雲海に浮かぶ姿から『天空の城』と呼ばれ親しまれている。

 岡山の人気観光スポットのひとつで、アクセスにはバスやタクシーが便利だ。

 だが、備中松山城は現存する唯一の山城なのだ。山城を存分に楽しむために、歩いて登城してみてはどうだろうか。

 ここでは、備中松山城への歩き方をメインに、その他のアクセス方法もご紹介しよう。

目次

備中松山城とは

備中松山城
備中松山城天守。

  岡山県南西部、高梁市にそびえる臥牛山(がぎゅうざん)。標高478mのその山頂に、備中松山城がある。その歴史は古く、鎌倉時代の延応(えんおう)2年に砦が築かれたことに始まるとされる。

 備中松山城は現存12天守のひとつであり、天守が現存する唯一の山城である。城内には天守、二重櫓(やぐら)、土堀の一部が現存し、昭和25年(1950年)に重要文化財に指定された。

備中松山城へのアクセス

 備中松山城へは、最寄りの備中高梁駅からのアクセス方法と自動車でのアクセス方法、さらに、登山道から徒歩でアクセスする方法がある。

電車

  • JR備中高梁駅で下車
  • タクシーで『ふいご峠』へ
  • ふいご峠〜備中松山城は徒歩約20分
  • タクシー料金:片道約1,500円
  • 乗合タクシー:ひとり片道600円 要予約

 電車利用の場合は、備中高梁駅で下車後、タクシーで備中松山城直下のふいご峠に向かおう。そこから徒歩で登城する。

 備中松山城観光乗合タクシーを予約すれば、片道ひとり600円で利用できる。詳しくは備中松山城観光乗合タクシーを確認しよう。

自動車

  • 城まちステーション〜登城整理バス〜ふいご峠
  • 登城整理バス料金:往復400円(小学生以下無料)

 自動車の場合は、城見橋公園駐車場に併設された城町ステーションから登城整理バスを利用する。

 登城整理バスの未運行日に限り、ふいご峠まで自家用車の乗り入れ可能だ。バスの運行日は高梁市観光ガイドを確認してほしい。

山歩きを楽しもう

 備中松山城は現存する唯一の山城である。その山城をもっとも味わう方法は、やはり麓から徒歩で登城することだろう。実際に歩いてみると、備中松山城が山城であることを実感できる。

  • 備中高梁駅〜中洲公園(約25分)
  • 中洲公園〜ふいご峠(約40分)
  • ふいご峠〜備中松山城(約20分)

 備中松山城は、高梁駅から徒歩約1時間30分で到着する。駅から中洲公園まで歩き、中洲公園から登山道に入る。もちろん中洲公園までタクシーで移動するのもありだ。

 備中松山城までは一本道で、よく整備された道が続く。最低限の防寒着と歩きやすい靴があれば問題ないだろう。

備中高梁駅〜備中松山城までの歩き方

備中高梁駅

 岡山駅を出発すると、ほどなくして車窓にのどかな里山の風景が広がっていった。備中松山城のある岡山県高梁市は、県中西部に位置する。市の大半が丘陵地からなる中山間地域だ。

 備中高梁駅周辺には、図書館や市役所、病院などの生活インフラがコンパクトにまとまっている。だが、すこし歩けば高梁川が流れ、臥牛山をはじめとする里山に囲まれた自然豊かな街である。

 今回は、臥牛山の山頂に建つ備中松山城へ歩いて登城する。高梁駅の西出口を出発して、高梁の街を北に向かった。

高梁の街歩き

備中松山城 城見通り

 登山口までのルートは複数あるが、最短ルートである『城見通り』を選んだ。

備中松山城 城見通り
高梁には多くの史跡が残されている。

 高梁市は備中松山城の城下町として栄えた歴史のある街だ。それだけに、道中には『武家屋敷』や幕末の藩政改革を成し遂げた『山田方谷(やまだほうこく)記念館』などの見どころが随所にある。時間が許せば観光を楽しみたい。

備中松山城 紺屋川
城見通りに流れる紺屋川。

 城見通りを北に進み、紺屋川を過ぎると東に進んで線路を渡る。さらに北に進み、高梁高校前を東に進むと、登山口のある中洲公園に到着だ。

 登山道周辺には備中松山城への案内標識があるので、迷うことはないだろう。

中洲公園から登山道を歩く

備中松山城 登山口
備中松山城への登山口。

 さて、ここから登山道を歩いていく。中継地点のふいご峠まで約40分。その先は約20分で備中松山城に到着だ。

 登山道は備中松山城への遊歩道としてよく整備されている。勾配は少し急だが、息があがらないようゆっくり歩けば大丈夫だ。

備中松山城

 ただ、私は日頃から山を歩き、山道には慣れているが、山を歩かない人にとっては険しい道に映るかもしれない。最低限、歩きやすく滑りにくい靴を選び、防寒着を用意しておこう。

 備中松山城の標高は約480m。麓との気温差が2〜3度ある。くわえて頂上付近は風が強く吹くこともある。夏場でも1枚羽織れる上着があれば安心だ。

備中松山城
大石内蔵助が登城の際に休憩したとされる腰掛け石。

 登山道には石段がつづく場所もあり、少々くたびれるかもしれない。しかし、道中には史跡や臥牛山の自然の案内看板が設けられ、飽きることはない。休憩をはさみながらゆっくり歩いても、40分ほどでふいご峠に到着する。

ふいご峠で休憩

備中松山城 ふいご峠

 ふいご峠には休憩所が設けられている。自販機やトイレがあり、ここで休憩していこう。備中松山城まであと20分で到着だ。

備中松山城
登山道には道標が設けられ、迷う心配はないだろう。

 ここからは、段差があるものの舗装された遊歩道を歩いていく。木々の間から垣間見る高梁の街並みが美しい。

備中松山城

 どんどん登っていくと、やがて大手門跡が現れる。まだ天守は見えないが、高く積まれた石垣の迫力は心にぐっと来る。

備中松山城

 二の平櫓(やぐら)跡を過ぎ、さらに三の丸の先へ進むと、やがて青空によく映える白い天守が視界に飛び込んでくる。ついに備中松山城に到着だ。

備中松山城

備中松山城
天守を見学するには受付でチケットを購入しよう。大人1枚500円で購入できる。

 備中松山城は、例えば姫路城のような華やかさは感じない。二層二階の建物は、天守と呼ぶ割には小さいなと感じる人もいるだろう。

 だが資料によると、当時は天守の周囲に複数の櫓(やぐら)や門が配置され、臥牛山そのものが要塞のように機能していたようだ。さらに城内には、敵のゆく手を阻むさまざまな工夫がこらされている。

備中松山城
中央のくぼみが”いろり”だ。

 長期戦を見据えて、天守内に”いろり”が設けられた珍しい設計も、数々の戦いから学んだ知恵なのだそうだ。

備中松山城
天守二階の正面には御社壇(ごしゃだん)が設けられ、三振の宝剣(岡山県指定重要文化財)が御神体として祭られている。

  備中松山城は備中の要衝を担い、三村氏、毛利氏など勢力の遷移とともに城主が移り変わっている。この城を攻めるのは容易ではなかったであろう。

 備中松山城に豪華絢爛な装飾はない。そこにあるのは、備中の要衝としての機能美。鍛え抜かれたボクサーのような城だった。

備中松山城へのアクセスまとめ

備中松山城
備中松山城からは、高梁の街を見渡せる。

 備中松山城は現存する唯一の山城である。人気観光地のため交通アクセスは良いが、おすすめは歩いてのアクセスだ。

 麓から歩いて登城することにより、山城を100%楽しめることだろう。この記事を参考に、ぜひ出かけてみてほしい。

※記事の内容は2020年執筆時のものです。お出かけの際は、最新の情報をご確認ください。

Takashi

元靴メーカー勤務の職人、現在はWEBライターとしてアウトドア系メディアで執筆しています。靴業界での10年以上の経験、趣味のアウトドア経験を活かして書きます。大阪府山岳連盟「青雲会」所属・読図ナヴィゲーションスキル検定「シルバーレベル」・2018年「狩猟免許」取得・ランサーズ「認定ランサー」・フルマラソンベスト3時間29分。

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